『ビジネスに活かす「孫子」』~『孫子』を読む方がいいんじゃね?、
『ビジネスに活かす「孫子」』
佐々木常夫/PHPビジネス新書/2017年9月1日
~感想~
著者の経験を基に、ビジネスと『孫子』を結び付けている。『孫子』も知ることができ、ビジネスで大事なことも学ぶことができる。表紙に、著者が3代の社長を見てきたことを強調しているが、本の中ではほとんど触れていないのを見て、ずる賢いなと思った。ただ、ほとんど『孫子』の内容を書いているので、『孫子』を現代語に訳している本の方が参考になるのではと感じた。
~この本から学んだこと~
*特に大事だと思うものは色を変えています
・戦いには、敵と味方両方の心理面を分析、理解すべき
・百戦して百勝するのではなく、1度も交戦することなく相手を降伏させるのがベスト
・仕事に「生真面目さ」は不必要
・事前に敵の策を見破り、封じることが最高の戦い
・一つのセオリーに拘泥することなく、臨機応変に対応するのが望ましい
・サービスが先、利益は後
・単なる名前に過ぎないがネーミングは方向性を明確にすることがある
・勝つには、主導権を握って相手を思うままに操ることが肝心
・客の言いなりになる企業が主導権を握るのは難しい
・会議は賛成、反対、中間に分かれて、最初に意見を言うと効率良くなる
・企業は、その活動を正しく決定づける大義名分が必要
・どんな戦いでも「逃げるが勝ち」という考えから大きく離れてはいけない
・もし不利な状況のまま競合相手と戦うなら1点突破が良い
・赤字事業は切り捨てるのではなく、それをいかに黒字化しようと考えるのが大事
・戦いに精通して人は、静かに自然に勝つ
・ライバル会社は長期的に見ると自社にとって非常に大事である
・仕事では、5勝5敗でも評価される
・勝つと油断するから、勝つ以上に負けない戦いが大切
・凡人が負けないための有効な手段は模倣
・前例にとらわれない数奇な手段がビジネスの成功を生む
・奇策は1度しか通用しない。だから、正と奇のコンビネーションが大切
・企業が衰退するのは、成功体験を引きずるから
・生産財メーカーは顧客からの要望と自社の技術の特徴や強みの両方を常に勘案する必要がある
・「経営に一定のセオリーがない」。常に臨機応変であれ
・レッドオーシャン化した分野でも創意工夫次第でブルーオーシャンになる
・強いリーダーシップがあってこそM&Aは成功する
・ライバルは打ち負かすものではなく、自分を成長させてくれる刺激剤である
・仕事を始める時期に効率良くして背伸びをしても、体力はつかないので失敗する
・礼儀正しさに勝る攻撃力はない
・戦い上手は勢いを限界一杯まで蓄え、ここぞで力を発揮する
・孫子は長期戦を評価せず、短期決戦を理想とする
・真の仕事のプロは正確性とスピードを高い水準で両立する
・組織の改革が成功すのには成果を短期間の内にあげることが必要
・相手の事情を知らずに勝つ戦はない
・海外でのビジネスの成功は相手の文化、慣習を知らないとできない
・敵、味方だけではなく、地形も把握するべし
・勝つ者は勝利が決定してから戦う。負ける者は戦いを始めてから勝利を求める
・ビジネスは「急がば回れ」の時もある
・ビジネス戦略は固定観念に囚われてはいけない
・強者は自らを客観的に見ることができる複眼思考を持っている
・リーダーは常に責任を取り、組織が上手くいくよう見守るべし
・ツキを呼ぶ努力をするべし。明るい方が明らかにいい
・優しいだけでは部下は育たない